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[見出し]
 (患者を生きる:706)
明日へ
空色の世界:4
異常なかったはずなのに


[本文]
東京都町田市の勝又磊三(かつまたらいぞう)さん(82)は、毎朝、2時間以上かけて朝刊を読む。

リビングの一角にある机の上に置かれた拡大読書器の電源を入れる。スライドする台の上に新聞を置くと、モニターに記事が拡大されて映し出される。倍率は50倍まで調整できるので、見出しや本文の文字の大きさに合わせてつまみを回す。ボタンを押すと、ピントが合う。

だが、大きくすればするほど、一度に表示できる文字数は限られる。文章を読んでいくには、何度も新聞を動かして表示させる場所を移動させなければならない。そのたびに倍率やピントを合わせ直す。

1面から社会面……と読み進めていくが、午前9時から始めて昼近くまでかかることもある。それでも、「大変だけどね。読めなかったころを思えば、本当にありがたいよ」。

突然、字が読めなくなったのは、03年暮れのことだった。

朝起きると、視野の真ん中に暗い部分ができていた。「なんだ、これは」

あわてて妻の子(れいこ)さん(80)を呼び、2人で都内のかかりつけの病院に向かった。

勝又さんは40代のころから糖尿病を患っていて、10年ほど前に合併症の糖尿病網膜症のレーザー治療を受けたことがあった。その後は3カ月に1度、眼科に通って定期的に検査をしていた。

「ずっと異常はなかったはずなのに」

医師は「左の眼底から出血しています。おそらく加齢黄斑変性症でしょう」と言った。

紹介されたのが、駿河台日本大学病院(千代田区)だった。

数日後、再び子さんに付き添われて受診した。眼科の藤田京子医師は、勝又さんの眼底を詳しく検査した。

左目の出血は網膜の中心の黄斑部分を広く覆っていて、異常な新生血管の位置を特定することができなかった。一方、勝又さん自身は自覚していなかったが、右目の黄斑部分にも小さな傷跡があることがわかった。

数日後に再受診したときには、左目の新生血管の活動はおさまっていた。だが、矯正視力は両目とも0・07~0・08程度。ものを見る上で最も重要な黄斑部分に新生血管ができていたため、左右とも視野の真ん中にまったく見えない部分が残り、見たいものが見えない状態になっていた。

朝日新聞7月11日付け紙面より


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